冷酷男子の溺愛





だから、わたしは、彼らに噛み付いた。


弱いものイジメなんかして何が楽しいんだ、と。

そんなに誰かをイジメたいのなら、わたしにしてみろって、その場にいるみんなに聞こえるくらい大きな声で言ったんだ。




ーーその中途半端な勇気のせいで、長年自分たちは苦しむとも知らずに。




「……うっせーな、邪魔なんだよ」



所詮、6歳なんてガキである。

挑発された男の子たちは頭に血が上り、次々と頭ごなしにわたしを罵倒する。


標的は一気にわたしへと切り替わり、ジリジリと距離を詰めていった。



トチ狂った彼らに、もはや、善悪の区別なんて、ない。




妖しい笑みを浮かべて、拳を振り上げる。



「こいつ、自分でイジメていいって言ったよな」

「言った言った、わたしにしろとか言ってたぞ」

「……いいね、みんなでやれば、怖くない」





彼らが妖しく笑ったその瞬間から、詳しいことは覚えていない。

なぜならあまりの恐怖で意識が飛んでしまったから。




「……」

だけど、自分の傷ついた体を見る限り、わたしはただ殴られているだけだったのだと悟った。



力を入れても、思うように入らなくって。


わたしらまるで壊れた人形のように、動けなくなった。