冷酷男子の溺愛





彼と知り合ったのは、まだ保育園に通っている頃だった。


わたしは年長さんのアジサイ組で、毎日泥だんごを作っては、友達の靴に入れて先生に怒られたりと、やんちゃな生活を送っていた。


ーーそんな時だった。都心に引っ越すまでの一ヶ月間だけ、1人の男の子がやって来た。


それが、瀬戸内くんだった。



当時、わたしはまだ6歳で、他の保育園の空きが出るまでなんていう、大人の事情は到底知り得なかったし


それどころか、別れの意味も、理解していなかった。



おてんばなわたしと対して、物静かな瀬戸内くん。


教室で落ち着いた様子で絵を描く姿は、今の彼からは到底想像もつかないくらい凛としていて1日で彼は園の女の子たちを虜にした。