冷酷男子の溺愛








「……」




一瞬、踏み止まって考える。

今のわたしには、なにができるのだろう。



部外者のわたしは、大好きなキミのために、一体なにができるのだろう。





───そう、考えたとき、浮かんだ考えはひとつしかなかった。




「……へえ、そうなんだ、それは本当よかった。

あ、でもそれならわたしがこの部屋にいたら彼女さん困っちゃうね、ごめんなさい、本当に気が効かなくて」




邪魔者でしかない、わたしは、去る、ということ。


今までたくさん、迷惑かけてきて、何ひとつ返せていないから。


せめて、最後くらい、静かに引き上げよう。





目に涙をにじませながら、彼が淹れてくれたココアをグビッと一気飲み。


……おいしい。あったかくて、優しくて。