冷酷男子の溺愛








精一杯の皮肉と嫌味を込めて、幸せなんだねって言ったのに、



「───うん、まあね」



と、そんな嫌味も虚しく伝わらなく、笑顔で言った、彼。





その瞬間、心に鉛でも落ちたかのように、ドッと重くなって、モヤモヤ、モヤモヤ、ぐるぐるぐるぐる。




ダメだ、負けた、と。

のしかかるのは、敗北感。



普段、女嫌いで、本気で無愛想なあなたが、そんな心からの笑顔を見せた、事実は


どれだけありえないことか、わたしは知っているから。


余計にも、心に響いて、重くて、揺らぐ。



わたしにしては珍しく、敵わないな、って思っちゃって。


失望。



諦めたくないけど、きっと、諦めざるを得ないんだろうな、って感じてしまった。