チクタク、チクタクと時計の秒針だけが動く。
「「……あのさ」」
この超絶ビミョウな空間に耐えかねてか、わたしと彼の声は重なった。
「……ど、どうぞお先に」
「……い、やいやそちらこそ」
もう冷や汗だっくだく。30㎝くらい先には彼の姿があるのに、顔なんて見ること出来なくて。
「……ひゃ、あ、ごめんね」
資料を渡してくれた彼の手に少し触れだけで、わたしは大騒ぎだ。
……わ、わたし、今ね。
一回別れても復縁するカップルの気持ち全然わからないよ。
告白されてもなお「友達でいようね?」みたいな関係、あり得ないって思ってるよ。

