冷酷男子の溺愛





* * *


学校に着いても、気分が晴れることはなかった。

そればかりか、楽しくて、くだらない日々を思い出しては沈んでいくばかり。



「……はぁ」



思わず、ため息をついた。

だって、わたしが告白なんてしなければ、ため息をつくことも、悩むこともなかったと思うと後悔が後を絶たなくて。




どんよりとした気持ちが心に渦巻く。



「……知奈」

「ゆっちゃん」


ひとりで机に突っ伏していると、ふと、前の方から声がかかった。


「ナミがさっき、知奈の様子がいつもと違うって言ってたんだよ」

「……んー」


何か、あったね、とゆっちゃんは言った。


わたし自身、いつもと変わらないように振る舞ったつもりだけど、ふたりにはわかっちゃうんだね。



「知奈、まだホームルーム始まるまで時間あるからどこか空いてる教室に行こうか」


「……うん、ありがとう」



わたしはもう、我慢の限界で。

堪えられずに告白したこと、そしてフられてしまったこと、もう今までのように話せていないこと。

胸のうちにある、ごちゃごちゃした感情を、ふたりに聞いてもらった。