顔をあげると、わたしは驚きのあまり、目を見開いた。
だってそこにはわたしと同じ、切なそうな顔をする瀬戸内くんがいたから。
「……」
「……」
沈黙────
苦しかった気持ちが、何倍にも広がって。どうしよう、気が気じゃない。
彼の表情が曇るたびに、何か役に立てればと自分の非力さを理解しないまま、飛び出してしまうの。
ねぇ、一体この気持ちは、どうしたらいいのかな。
自分でも対応できないくらい、膨らんでしまったこの気持ちは、これからどうすればいいのだろう。
本当にどこにでもありそうな公園は
家から一番近いからと選んだこの公園は
わたしの気持ちを切なくさせた。

