これは、涼太くんを好きにならなければわからなかったこと。 涼太くんが、初恋だったから。 「っう、うああっ…わああん」 すれ違ってゆく人たちが、あたしを見て笑っているだろう。 だけど、そんなのに気にしている余裕もなく、あたしの心は泣き叫んでいた。 「凛!」 聞こえないはずの声が聞こえて、驚きのあまり涙が止まる。 振り返ると、そこには息を切らした涼太くんが。 「お前…どこまで走ってるんだよ、バカ!心臓発作起こしたらどうするんだ、アホ!つーか、お前の家こっちじゃねえだろ!」