そう言って、あたしは気が付けば走り出していた。


 何もかも忘れたい、そんな気持ちを抱えながら。





 「ハァッ…ハァ…」





 どれだけ走ったんだろう。


 あたしは、自宅とは遠くかけ離れた方向に走って来たらしい。


 無我夢中すぎて、どこをどう通ってきたかなんて全然わからない。





 「う…っ」





 今まで溜まっていた何かが堰を切ったように、とめどなく涙があふれ出た。


 恋を諦めるって、こんなに辛いことなんだ。