「熱は?」




 「ん~、計ってないけど今はそんなに高くないと思う。ちょっとクラクラするくらい」




 「ケーキなんか食って大丈夫かよ。俺が凛の分も食ってやろうか?」





 そう言って悪戯な笑みを浮かべる涼太くん。


 ドキッ…


 あたしの心臓が小さく跳ねた気がした。


 涼太くんは、相変わらずやっぱりとってもかっこいいけどドキッとしたのは初めてで、自分でもびっくりした。


 そういえば、男子が少し苦手というのが嘘のように涼太くんだと妙に落ち着いている。


 きっと、今日お見舞いに来てくれた人が涼太くんじゃなくて大和田くんとかなら、あたしは家にすんなり上げたりしなかっただろう。