会場に入るとたくさんの視線を感じた


(この空気やだな、、緊張する、、)


しーんとした空気を変えたのは王様の声だった


「今日は皆のものいそがしいところ集まってくれて感謝する、いきなりだが今日は息子の婚約発表をしたいと思ってな、
イアン出てきなさい」


王に呼ばれ後ろからイアン王子がでてきた


女性陣がざわざわしだす


(やっぱりかっこいい、、)


朱里も眺めながらはぁ、、と息を吐いた


「本日はわざわざ私の婚約発表にお集まり頂き感謝致します」


ざわめく人たち


王子と結婚するのって、、よね?
本当羨ましいわ


なんて声がどこからともなく聞こえる


「僕はこの度


(ついにきた!!緊張する、、)


聖奈と結婚することになりました!」


「、、えっ?」


ざわめきだす場内


私たちが結婚することは大抵の人が知っていた


聖奈、、名前ならよく聞いている


あまり美人ではないけどとてもできた子だと、、


知っていたのであろう人々から驚きと憐れみの視線を感じる


「お待ちください!結婚するのは朱里だったはずですぞ!!」


お父さんが叫ぶように訴えた


イアン王子から返ってきた言葉に私も父も声をなくした


「、、だって聖奈のほうがいい女じゃん?聖奈おいで!」