「朱里、準備は出来たか?」
「あとちょっとだから先に行っててお父さん」
今日はこの屋敷の主の娘、朱里の婚約発表の日
いつもは堂々としている主もそわそわとしている
はたまたとうの本人はというと冷静に支度をしていた
「朱里お嬢様、やっとこの日がきましたね!」
朱里の髪をまとめあげながら嬉しそうに声をあげているのはメイドの凛花
髪を上でまとめあげ、大きい黒目が印象的なスレンダー美女
「そうね、でもまだ結婚式じゃないよ?」
「だとしてもですよ!朱里様の小さい頃を知ってるからこそこんな日がくるのが嬉しいんです!」
「もう、本当にお姉ちゃん気質なんだから、、」
「でも心配です、、イアン様とお会いしたのは数回なのでどんな方かよくわかりませんし、、」
「大丈夫よ、記憶が正しければとても優しかったはずだから」
なんて笑いながら私は答えた
「そう、、ですよね!お顔はとてもイケメンですしよかったですね!これ逃したら朱里様なかなか縁談見つからなそうだし、、あっ、、」
「、、言ってくれるわね凛花?」
失礼な凛花に笑いかけるとやってしまったという顔をした
「さ、、さぁ終わりましたよ!お嬢様」
そういうとそそくさと凛花は逃げて行った