「ただの料理人でもなんでも
 みんながここにいていいって
 言ってくれる限り私はここにいる」

「うわー、めんどくさっ
 そんなに必死にここにしがみつくなんて
 みっともないよ?」

「こんなことしてるあなたの方が
 みっともないと思うけど?」

「…うざっ…」

里奈ちゃんは少し図星をつれたのかびっくりして

表情を曇らせて

帰ってしまった

なんか勝った?

この言い方はおかしいかもだけど

勝ったよね

絶対に里奈ちゃんに言われたからここを出て行くなんて

してやらない

裏があるってしってしまったらなおさらだ

そう決意した夜だった