すると、凌也に引っ張られて

車に乗せられる

「いいから、のれ」

口調はいつも冷静で少し反撃しがたくなる

そのまま車は走り出した


走り出しちゃったらどうしようもないじゃん

やられた

車の中は誰も話さずしーんとしている

たまに私が道案内するくらい

さっきから凌也は目をつむって

寝ているのかはわからないが何も言わない


静かな空間が私に考えさせる

よくよく考えたらこの人がこなかったら

あのまま殴り殺されてもおかしくなかった

レイプをされたかもしれない

それに看病してくれた

いくら自分がそれを望んでなくても

そこは変わらない事実なんだ