「はぁ…お前と話してたら一向に進まねぇよ。」

それは同感です。
それにしても先生ため息多いですね。そんなに何回もため息ついてたらはげますよ?はげてしまいますよ?まあ、私としてはある意味ざまぁというやつですが…

そんなことを一人悶々と考えていると、私の思考を呼んだのか、般若教師がギロっという音が立ちそうなくらい鋭く睨んできたために、それ以上の思考は断念せざるおえなかった。

「ほいこれ、この紙きっちり埋まるくらい書いて提出。全部書かなきゃ再提出だからな。」

そう言って般若教師は出ていった。

先程のやりとりで大分時間を取られてしまった。さっさと書いてあの般若教師をあっと驚かせてやろう、そんなことを考えつつ、シャーペンを取り、私はその紙に向かった。



3行ほど書いていると、ドアの外からガヤガヤと騒がしげな声が聞こえた。
呑気に考えていると、キイッとドアが開き、先程の般若教師の声が聞こえた。

「いいか!大人しく書けよ!騒いだりしたら反省文追加だ!全部きっちり書けるまでぜってぇ帰さねぇからな!!」

そう聞こえたかと思うと、数人の男子生徒を部屋へ押し込み、彼は再び出ていった。

「んだよ。チっ、だりぃな。」

「まあまあ、そう言わずにさぁ〜てきと〜に書いて帰ろ~ぜ〜。」

「でも、めんどくさいよ?」


…えっと、誰だこの人達。


3人の男子生徒のうちの一人が私の存在に気づき声をかけた。

「あ?誰だよ。」

いやいやいやいや、こっちが聞きたい。
一人でさっさと書こうとか思ったら知らない人たち入ってきたし…なんかチャラいし…

「え~?べっつにどうでもいいじゃん誰がいようと〜。それより俺昼食ってねぇから早く帰りてぇ~。」

「そうだな。あっ、そっち座ろうぜ。」

どうでもいいなら最初から聞くなよ。無視してろよ。まあ、それはそれで悲しいけどさ。
…そして私から一番遠い席に座るやーつですねー。わかりますー。
まあね、私がその立場だったら同じことをするだろうからね、いいんだけどね。

あと、お願いだから静かにしてくれよ?