…気持ちいい。

あれ…なんだろこれ。ふわふわして…ふわふわ…ん?ふわふわ?

…。

「…い、今何時?」

「7時45分。」

ち、遅刻だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

入学早々遅刻はまずい。絶対に目をつけられる!

うちの学校はそこまで校則が厳しい訳じゃないけれど、遅刻だけは違う。遅刻すると反省文を書かなければならないし先生方から目をつけられるようになり、ちょっとしたことでも怒られたりする!!

ああなんて恐ろしい…。

大体、遅刻一つで大袈裟だ。
何もそこまですることもないだろう。どうしても遅れてしまうなんてことがあるかもしれないんだから。そうは思うが面と向かって言う勇気もないので心の奥にそっとしまっておく。

髪を整え、服を着替え、顔を洗い、歯を磨き、パンを咥え、粗方の準備が終わると慌てて玄関に向かい靴を履く。

「行ってきます!コウ!朝はテキトーに食べてて!ごめん!」

「はーい。いってらっしゃーい。」

コウの笑顔に見送られて私は玄関のドアを開けた。

その時の私は気付かなかった。
コウが一体、何をしているのか。





「遅刻するぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」