-金剛会館
警察の人が2人やって来た。
「通報ありがとうございます!本官は巡査の的場…と言います」
20代前半の彼は的場と名乗った。
「…金剛館長。お父上のご冥福をお祈りします」
もう1人は50代の警察官だろうか…。夏男の事を知っている。
「はい、こちらこそご足労ありがとうございます。大久保警部」
「館長。彼が…ですか?」
「…茂田さんが見たのは彼だと…」
「そうか…ゴホン。えーっと。警部の大久保です。まずは、君の話を聞きたい」
俺は夏男に言ったことをもう一度大久保に話した。
「で、では君はやっていないというんですか!」
巡査の的場は興奮気味で話した。
「警部。きっと嘘でしょう。あのナイフの指紋などを調べてみれば…」
「まぁ、待て的場。確かに、ナイフを調べたら彼の指紋しか出ないだろう。仮に真犯人がいるなら…指紋を残すような真似はしないだろう」
「し、しかし…」
「清二君…と言ったね。君はまだ容疑者だ。一番犯人に近い」
「ど、どうすれば、俺の無実が証明されるんですか!」
「……本当はいけないことだが…君を信じてみようと思う」
「警部?何を言っているのですか?」
俺も大久保の発言の意味が分からなかった。
「君が真犯人を捜すんだよ」
…俺はまたしても訳が分からなかった。
「ど、どういうことです?」
「未成年の犯人を逮捕するにもこちらとしても都合が悪い。仮に真犯人がいるなら、逃亡を図らない限り…この町に残るだろう。きっと犯人も、君が捕まることが好都合のはず。ならば、君がその犯人を捜すんだ」
「警部!彼は未成年ですし、高校生です。それに、捜査と言ったって…」
「…商店街の朝は早い。きっと何かしら目撃した人はいるだろう。話を聞くくらい子供でもできるだろう」
「ですが容疑者を野放しにするのは…」
「逃げられたときは私が責任をとるさ」
「け、警部!? …だめです、ここは本官が!」
…俺が犯人捜し…? だが、これで無実が証明されるならこれしかない。
「わかりました。俺がやります。犯人捜し」
「よく言ってくれた。まずは、そう簡単に君を話すわけにはいかん。一先ず署に来て取調べだけ受けてから…だな」
「わかりました」
そして俺はパトカーに乗って警察署に向かった。
「あ、あれは清二君?」
明莉はパトカーに乗る清二を見た
「な、なんだろう。この胸騒ぎ…」
