・・・トントン・・・・。

「実緒ちゃん。調子はどうかね。」

「おじ様。記憶の方はまだですが、体調はいいです。」

「それはよかった。春斗にしっかり診てもらうんだぞ。」

「良くなったら、春斗と結婚式を挙げるんだ。君のご両親との約束がやっと果たせるよ。」

「えっ?!そだったんですか?私・・何も知らない。」

今の段階の記憶では、まったく分からない・・・・。

でも、何かが違うような気がするんだけど、おじ様が嘘を言うなんて考えられないし・・・。

「それに、和也は知っているんですか?」

「ああ。もちろんだとも!!賛成してくれているよ。」

「あの・・。和也と直接話してみたいのですが、連絡先を教えてください。」

「残念だが、それはできないんだよ。」

「そっそんな!!」

「どこにいるのか、分からなくてね。こちらからは、連絡が取れないんだよ。」

「もう、こっちには戻ってこないんだ。」

「じゃあ。そういうことで・・。私は失礼するよ。」

和也はアメリカの病院にいるんじゃないの?

帰ってこないって、どういうこと?

痛い!!頭が・・・・。

どうして?

私はその場に座り込んでしまった。