「春斗、今時間大丈夫かね。」

「ああ。いいよ。父さん何?」

「実は実緒ちゃんの事なんだが・・・。私にも責任があると思ってね。」

「今、うちの病院に空いている特別室に移したらどうかと・・・。」

「担当は原先生と春斗それに、ここにいる白石先生にお願いしよう。」

「ナースは、山本君と佐藤君を専任で付けるように師長には話をつけてある。」

「ありがとう。父さん。俺もどうしたらいいかと悩んでいたところなんだ。」

これで、実緒を守れると思った。

「春斗先生、精神科医の白石です。」

頭をペコリと下げた。

「私は、催眠療法を利用して実緒ちゃんの記憶を少しづつ現在まで、持ってくるという方法で行いたいと思います」

「それで、まずは今の実緒ちゃんが誰までを認識できているのかを確かめたいのですが・・・。」

「分かりました。よろしくお願いします。」