春兄は私を車椅子に乗せて、和也のところへ連れて行ってくれた。

そこには、おじ様と麗先生、もう一人スーツを着た男の人が立っていた。

そして麗先生は私を見るなり凄い怖い顔でとびかかってきた。

「あなたのせいよ!!あなたが、死ねば良かったのよ!!」

すると春兄が私の前に出てかばうと・・・。

「話は実緒からきいているよ!!本当に悪いのは、あなたの方ではないのですか?!」

「私はただ・・・その子がにくかったのよ!!だから、和也と婚約したって嘘をついて自分で買った指輪を見せて、あなたを病院から追い出そうとしたのよ!!」

「お前は、なんてバカの真似をしたんだ!!」

隣にいたスーツを着た人が、麗先生を連れて慌てて病室から出て行った。

私のせいだ・・・・。また私の!!

パパやママだけじゃなくて和也まで!!

「嫌ーーーーー!!!」

私は和也に抱きついて、大声で叫んだ!!

誰の声も届かない、呼吸することさえ忘れて叫び続けた。

神様お願いです。私はどうなってもかまいません。どうか和也を返してください。

涙が次から次へと溢れ出す。

神様はどうして私の大切な人達を奪っていくのですか?それなら、私の命も一緒に持って行って!!

どんなに願っても、神様は叶えてはくれなかった。