私がいればみんなに迷惑がかかる・・・。邪魔な私さえいなくなれば・・・。

とにかく、病院から離れないと・・・。

体が重いなー・・。そういえば、ずっと点滴ばかりだったもんね。

春兄や和也に見つからないように抜け出さなくちゃ・・・。

その頃、春斗は病室に実緒がいないのに気づき院内を探していた。

PHSを手に和也に繋げる。

「和也か?大変だ!!実緒が病室にいないんだ!!今、院内を探しているが見当たらないんだ。おまえ今どこだ?」

「俺は救急センターの外だ!搬送されてくる患者の待機待ちだ」

こんな時に、何があったんだ実緒?このままじゃ探しに行けない。くそっ!!どうしたらいい・・・。

ん?!あそこにいるのは・・・。

和也は、走り出した。どこへ行くつもりなんだ実緒!!

「兄さん、見つけた!!今追いかけてるとこだ!!絶対連れてもどるから。」

春斗はホッとしながら、急いで玄関へと向かった。

病院の外に出るとキーーードッカン!!

何だ!!事故か?!嫌な予感がする・・・・。

近づくと、そこにはトラックにひかれ血だらけになっている和也とガードレールのそばに倒れている実緒がいた。