ひと夏の恋

「広瀬ー。」

ドキッ…

みんなが居なくなってから、先生が話しかけてきた。

先生の少し低いその声を聞くだけで、ドキドキしてしまう。

「お前ー、前に気を付けますって言ったよな?」

「だ、だって、気付いたら寝てて…」

「それは授業を聞いてない証拠だー!」

「ひーーごめんなさい…!」

居残り嬉しい〜って思ってたけど、これただ授業に真面目じゃないって思われるだけじゃない!?

「お前くらいだぞ〜、授業中あんな普通に爆睡してるの。」

賢人くんと同じこと言ってる…。

「私今日はそんなぐっすり寝た覚えが…」

「そこじゃないだろ…。」

あれ?

「じゃあ罰として今日は俺の手伝いな!」

え!

え!!!!

い、いいの!?

「…せ、先生!罰二つ目じゃん!」

私はなんとか平然を装って、嬉しいくせに反抗した。

「ん?」

「居残りが罰でしょっ?」

「あ〜そっか。…じゃあ手伝ってくれねーの?」

そんなの、手伝うに決まってるじゃん!

罰じゃなくたってなんだって、先生と一緒にいれるなら、なんでもするよ…!

「するよ!先生大変だろうし、手伝ってあげる!」

「ははっ、なんだそれ。超上から目線。」

キュン…

先生の、笑った顔、好きだ。

先生なのに、クラスメイトと話してるみたいな口調も好き。

どんどん好きが増えてく。

もっと先生の色んな顔、見たいな…。