授業が終わってから、クラスメイトの子達が話しかけてきた。

「広瀬さんいいな〜!」

「私も先生と居残りしてみたーい!」

私は反応に困って、苦笑いした。

この子達も、先生のこと好きなのかな…。

他の子も先生のことが好きってだけで、なんだか嫌だった。

別に私は、先生の彼女でもなんでもないんだけどね…。



「お前、いっつも寝てるな〜!」

「賢人くん!って、まだ二回目だよ!」

「あんな堂々と寝れるやつ、お前くらいだわ。」

「え〜…。」

賢人くんだって前、ちょっと寝そうになってカクンカクンしてたくせに……。

怒られそうだから言わないけど。



「鈴〜!居残りよかったね!」

みっちゃんがこっそりそう言ってくれた。

「うん!」

みっちゃんは親友だから、先生が好きだってこと言ったんだ。

9歳も離れてるし、相手は先生だし、叶うわけないってわかってるけど…。

それでもみっちゃんは、最初は少し驚いて、そのあと笑顔で"頑張れ!"って言ってくれた。

みっちゃんはいつも私に味方してくれる。

みっちゃん、大好き!


「じゃあ私帰るね。鈴、頑張れ!」

「ありがとう、みっちゃん!一緒に帰れなくてごめんね…。」

「いいのいいの!その代わり、なんかあったら報告してね♡」

「うん!って、なんもないよ〜!」


もう、みっちゃんったら!

意識しちゃうじゃん!