ミーーーン……ミーーーン……


暑い……。

本当に暑い………。

こんなに暑いのに……


「なんで夏期講習なんてあるの〜〜〜!!!」


広瀬 鈴那、15歳。

中学3年の私は来年受験を控えていて、今年から塾に通い始めた。

部活も引退し、勉強の毎日。

覚悟はしていたけど…

「受験生って辛いなあ……。」

友達とは遊べないし、恋をする暇もない。

暇があるないに関わらず、私にはまず相手がいないけど…。

「あ〜!彼氏ほしい〜!!」

「ちょっと鈴…。道の真ん中で何言ってるの…。恥ずかしいよ。」

「あ、みっちゃん!おはよ〜!」

私の親友、中川 美咲(みっちゃん)。

「おはよ。やだね〜朝から夕方まで勉強なんて……。初日はお昼まででよかった〜。」

「無理〜。私、絶対寝ちゃうもん…。」

「ちょっと〜、寝て怒られないでよ?夏期講習だから、色んな学校の人がいるんだからね?」

「あ〜!そうだった!!友達できるかな〜♪」

そっかあ、色んな学校の人が集まってるんだ!

なんか楽しみになってきた!