そうして式を終えて、私達は二人で暮らしていたのだ。そしてまもなく池田屋事件が起きた。 先生は血だらけの着物を着て帰ってきた。 私は声をかけたが、何も言わず部屋へ入って行った。
次の日にはいつも通りだった。 そうして月日は流れ・・・


大正7年、先生は長い生涯におわれ、なくなったのだ。72歳だった。 そして2年後大正9年、先生と同じ生涯におわれ力尽きたのだ。69歳だった。長い生涯で、時尾達の一生は終わった・・