「これからは私があんたたちの面倒ちゃんと見るから。梨湖もたまには帰ってきなよ。」


佐絵子さんはそう言って「ほら、食べよう。」とお寿司に手を伸ばした。


「梨華は、目の前の問題をきちんと解決していかなきゃだめね。一翔くんがどういう意図で動いてるか知らないけれど、このままじゃだめだと思う。」


「でも、もう別れたから…。」


「お姉ちゃんがいなくなって一翔さんもまだ帰ってきてないから黒蝶は今匡さんが仕切ってるんだよ。」


「一翔の隣は私じゃなくなったからあそこは私の居場所じゃなくなったのよ。何を理由にあそこに行くの?」


「羽を落とした天使はもう飛ぶことはできないけれど、大天使にはなれるんだよ。」


佐絵子さんはそう言った。


「どういうこと?」