だけど、聞けなかった。


「聞きたくないのね…?」


「…。」


「もう言わないわよ?」


「…私さ、骨気が骨蝶になった日に一翔と一緒にいる、守ろうって決めたんだ。」


「だけど…叶わなくてさ、振られたことが悲しかったんじゃなくて多分、一翔を守れなかったことが悔しかったんだと思うんだよね。」


「だから、私は一翔のそばにいられないんだよ。」


私はそう朋香に言い、色様々な花火を見上げた。


目の端に見えた朋香の顔は涙が流れていた気がした。