授業中に俺は現世に帰還した。
ただいま。

今気付いた。

隣の席に…馬鹿(花朔)がいない。


いつも授業中にちょっかいかけてきて腹が立った時に黄金の右ストレートを炸裂させる。
まぁ大概は無視しているんだが………
花朔を相手するのはめんどい。テンション高いから。


そのテンション馬鹿がいない。


居ないと清々しいけどね。



俺は空を見上げ

「俺より先に学校に行ったんじゃないのか?…なんで…?」

と呟き、ボケーっと思いふけていた
ちなみに、俺、花朔、猫己の三人は小学生からの知り合い。幼なじみ。

小、中、高、全部一緒と素晴らしいほどの腐れ縁の強さ。
このまま行くと大学や就職も一緒じゃないのか?
と俺は最近になって心配してきた。
絶対嫌だ。一緒に居て退屈はしないが、就職先が被るのは避けたい。てかまず被らないと思うが。

花朔は馬鹿だから高校卒業無理そうだしな。



いや冗談じゃなくてね。





そんな事を考えてたら、いつの間にか二時間目が終わっていた
教室はまたガヤガヤとしていた。

「…あれ?…もう終わったのか…」


俺何も書いてない…。
開いてあるページは真っ白。
見事に綺麗に真っ白。

花朔の頭の中みたい。



とか失礼な事を考えてる時に思い出した。




そうだ、花朔がまだ来てないんだった。


「珍しいな。ほとんど学校を休まないのに…あいつ事故とかにあったのか…?」
と空を眺めながら呟いていると


「ないなぁいっ。あいつが事故にゃんてっ」
急に後ろから声が響いた。




急だったから、心臓が口から出てそのまま空まで突き抜け大気圏に突入し宇宙まで飛び出し人工衛星に衝突して心臓が潰れるぐらいびっくりした。