「おう。ところでさ、今週末俺達付き合って1年なんだよね。」

少し頬を赤らめながら嬉しそうに話す奏汰。

「で、柚月に会いに行くんだけど、お土産何が良い?」

あ、お土産買ってきてくれるんだ。
柚月の住んでいるところは果物が名産品らしい。

「えー。じゃあ、なんかおいしそうなお菓子買ってきて。いい?」

お土産とかは現地に行ってから決めるタイプだから今ここじゃ決められない。

「はいよ。任せとけ!」

「うん。ありがとう。てか、奏汰達付き合ってもう1年経つんだね。」

「お陰様で。」

にこにこと笑いながら照れくさそうに頭をかく。

「よく続いたね。私も彼氏作ろうかなー…。」

「あれ?萌衣って付き合ってる人いなかったっけ?ほら、隣のクラスの何だっけ優しそうな名前の奴。」

「あー…優人?」

「そうかも!そいつと付き合ってるんじゃないの?」

「んー別れた。」

「あ、そうだったの!?ごめん。変な事聞いちゃったね。」

「ううん。気にしないで。」

すぐに謝って変に詮索しないところも奏汰の良いところだと思う。
私は奏汰のこの性格に小さい頃から何度も助けられた。