「珍しいね。啓くんが呼び出すなんて。どうかした?」

志桜里ちゃんは不思議そうな顔で僕を見た。

「突然なんだけど、僕引っ越すことになったんだ。」

僕の頬をあったかい涙が伝った。

「なんで泣くの?」

志桜里ちゃんもそう言いながら泣いていた。

「志桜里ちゃんと別れたくないよ。」

「啓くん、ずっとバイバイじゃないよ。
いつかまた会えるよ。だから泣かないでよ。」

志桜里ちゃんと僕は涙をおさえていつもみたいに笑った。

「大きくなったら僕と結婚してください。」

志桜里ちゃんにシロツメクサ指輪を作ってあげた。

「ありがとう。一生の宝物にする。」

僕達は生まれた時から同じ病院に通ってて凄く特別な存在だった。

これが僕の初恋だった。