「あ、美紅ばいばーい」
薫…いや、福原さんと呼んでおこう。
福原さんが教室にいる皆に聞こえる程大きな声で、私にさよならの意がある言葉をかけてきた。
私は再び静止。
なんてこった。
皆が私をじろじろ見る。
ちらほらと、
「え、薫と大宮さんって友達なの?」「何で大宮さんに声かけてるの?」「つか早く挨拶し返せよ。」「暗くね?」などの小さい話し声が聞き取れた。
友達じゃないよ知らないよ何でだよ煩いよ……‼と聞こえた声に一つずつ心の中で答える。
「はぁ……」
わたしは深い溜め息を落とし、
「さ、よなら…!」
小さく叫んで教室を出て行った。
