あるバイトの夜、時刻は21時30分



「はぁ、つかれた〜」


エントランスからエレベーターに乗ろうとするともうドアは閉まりかけていた




「あっ、すいません」


慌てて足速に乗り込むと男の人が乗っていた




フードを深くかぶり、マスクをしていて怖い

思わず
「す、すいません」


もう乗ってしまったからには降りることはできない



男の人は無言だった。



5階、着いてすぐドアが開くと同時に出て行くと男の人の足音が後ろから聞こえる



え、、ストーカー?




玄関前に着いたがバッグからキーケースが見つからない



"ど、どうしよ"



「すいません」


横目で見るとさっきのフードの男




「な、なんですか」



すると男は手を差し出してくる


「これ、落としましたよ」



「わ、わぁ、、あ、ありがとうございます」


男はキーケースを渡してきた




「そんな涙目にならなくても」


ふっ、と笑ってくる。








そっと見上げてみると



フードを外し、表情がはっきりと見えた



「えっ」




男はそのまま隣の部屋のドアに入っていった







男は、、







理紅だった。