完全被害者な秋光さんを外の椅子に座らせると、目を閉じて眉根を寄せながら上を向いた。
「やべ~……、目がまわる………」
「秋光さん、ホストみたいなのにお酒ダメなんですね」
「正直一口でまわる………。凪ちゃん、仕事戻れよ…」
でも…。と、思ったタイミングで中から夏希ちゃんが冷たいタオルとラムネを持ってビクビクしながら近づいてきた。
「コ、コレ、冷やすのと……スッキリするから……」
「夏希ちゃんありがとう~。気がきくね~」
受け取ると、冷たいタオルを秋光さんの額に置いた。
ラムネを開栓して手渡すと、ゆっくり受け取って一口飲みだす。
「ん……、気持ちいい………」
赤い顔の微睡んだ目でラムネを見つめる秋光さんを見ていると、中から大声で呼ばれてしまう。
軽く舌打ちするとガラス戸をくぐって中に戻った。



