バレない嘘をついてよ。


「ねぇ、どれ乗る? 」



マヤがカズキに聞いた。




「うーん、そうだな……佐伯さんは何か乗りたいのある? 」

「私? じゃあ、コーヒーー」

「ジェットコースターがいい」





隣にいた叶が、
私の言葉を無視して言った。



何こいつ……むかつく!




「佐伯さん、別にいい? 」

「うん、大丈夫だよ」



本当は嘘。
私は、ジェットコースターは苦手。



ぐるぐる回ったり、落ちたりして気持ち悪くなるから。



……最悪だ。