……すごく、面倒くさい。
逃げよっかな。


ーーと、思ったとき


「おい、梓。こんな男なんかやめて、俺の方にこいよ? 」



リーダーと呼ばれる奴に、壁まで追い込まれ私の顔の輪郭にそって、手を滑らした。



……威圧感が凄い。
まるで蛇に睨まれたカエルの状態だ。



……怖い。
ギラリと光る彼の目は、しっかり私を見ている。



やばい……泣きそう。