【梓 side】



話しを聞いていて、
予想外の話しの重さに驚いた。

私は、
ちょっと悲しいことがあったのかな?
何て軽く思っていた。


だけど違った。

話している時の澪は、
目は虚ろで弱々しい声だった。


澪の姿を見れば分かる。
どれだけ辛い思いをしたのか。






「……俺さ学習したんだ」

「学習? 」

「あぁ……。闇から逃げるには賢く生きないとダメなんだ、とね」






……賢く生きる。

だから、
澪は光のリーダーになったの?






「自分が明るい道を歩くには、オモテが必要なんだ。ウラはどう思ったっていい。ただ、オモテを良く見せればいい」






……確かにそうだよね。

私だってウラもあるし、
オモテだってある。






「光は、オモテは良い人間だけどウラは陰より最低かもしれない集団だ。……ねぇ、あず」






私は床に押し倒された。

澪との距離は、
とても近くて唇が重なりそうな距離。