バレない嘘をついてよ。


「梓、聞いてる? 」

「うん、聞いてるよ」

「……それでね、前田がね”また、4人で遊びたい”って言ってたんだ。だから、また今度、遊ぼうね」

「……うん」




私は曖昧に答えた。

本当は行きたくない。
だって、カズキに会うのが嫌だから。





「ほら、席に着け」



学校のチャイムと同時に、
教室のドアが開き担任が入ってきた。