よく見ると小さな紙切れを見ているようだ。
その肩を震わせ笑う男子生徒を見て、
また何人かの生徒が肩を震わす。

紙切れが別の生徒に渡ろうとしていた瞬間、
俺はその紙を取り上げた。

「…あっ!三浦先生…」

「お前たちこんな紙切れ見て何ニヤニヤしてんだ?
ニヤニヤするのは好きな子の前かAVの前にしろよ」

俺が冗談を言うと肩を震わせ笑っていた生徒たちがまた笑う。

「とにかくこの紙は没収な。この罰としての課題出さない代わりにテストでいい点取ること!いいな?」

そういうと生徒たちはえー!と騒いだり
化学が得意な奴は楽勝と騒ぐ。

俺は教卓の方に戻り紙切れを確認した。