空には星がキラキラと。

静かに輝いて、並んでいて。



「運ばせてしまって、すみません……!ご馳走にもなってしまって……申し訳ないです。」


その下で、私は神成にお礼を言っていた。

帰りの車の中、ぐっすりと眠ってしまった慧を、神成はアパートまで運んでくれ、それを見送っている所だ。


「そんなに気にしないで。元々こっちから誘ったんだから。」

神成は、恐縮している私に、更に優しい言葉で返してくれる。
見送りも本当はしなくていいと言われたのに、私がいう事を聞かないで、外に出た。それも笑って受け入れてくれた。

「遅くなってごめんね。おやすみなさい。あ、あと、ハウスキーパーの件だけど、できたら週二で来てくれるといいんだけど、祈さんの都合はどう?」


吐く息は白く、神成の鼻の頭は赤くなっている。

――全部、私に合わせてくれてる。

私はコートのポケットの中に突っ込んだ手を、ぎゅっと握った。

「――大丈夫です。曜日もいつでも良いですけど、希望の曜日はありますか?」

笑顔を作って、神成に訊くと、神成も笑う。

「そうだねぇ。月曜と金曜か――月曜と土曜か……どちらかでお願いできるかな。」
「そうですね……月曜と金曜でもいいですか?」
「いいよ。じゃ、月金でお願いします。鍵は今渡してある奴持ってていいからよろしくね。」