バチバチ。
窓硝子に叩き付けるような雨の音で、真っ暗だった意識が呼び覚まされた。
ーあ、寝ちゃったんだ…
小さな灯りだけの、薄暗い部屋をぼんやりと見回して、固まった身体をなんとか動かす。
「…ふふ」
隣には布団から飛び出して寝ている慧の姿があって、掛け直してあげながら笑いが溢れた。
寝かしつける為に、一緒に横になっていたら、すっかり眠ってしまった自分にも呆れるが、そもそも肉体労働だ。疲れているのも無理はない。
だから、こんな展開は、初めてじゃない。よくあることだった。
ーえーっと…あ、そうだ。洗濯物今の内に干しておこう…
夜の内にハンガーに掛けておき、朝になって外に出す。
そうしないと、朝の時間に余裕がなくなる。
いつもの日課をこなそうと、ふと時計に目をやった。
ー午前1時
ぼけていた意識が、サッとクリアになった。
ー神成…先生…
慌てて窓際に駆け寄ると、カーテンを引いて、外の様子に目をやる。
起きた時からずっと聞こえている雨音は、更に激しさを増していた。


