レオニスの泪




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「…はぁ…」




器具の消毒を終えた所で、アルコール片手に溜まった息を吐く。




「ちょっと!葉山さん今日何回目?そんなに溜め息ばっか吐いてたら、幸せが逃げてくよ?!」



「…すいません」



笹田の指摘に、はっとした私は、直ぐに謝って姿勢を正した。

が。



「今日も来ないかしらー?麗しの神成先生。」


悪気のない笹田が、花を散らして胸の前で両手を握る仕草を見て、鳩尾あたりが痛む。


時刻は、15時過ぎる頃。


私は、あの夜の出来事を思い返しては、言いようの無い苦い気持ちを吐き出していた。



結局、私は神成に言われっ放しで。



ー『僕、いつも水曜の夜はこの時間に帰って来るから。今日はご飯食べてきたから遅かったけど、いつもならもっと早めだし。23時辺りにさっきの公園で待ってる。』



半ば呆然とした面持ちで見つめるしかなかった私。



ーなんでそこまでして、私に構うの?



そう言いたかったが、喉が張り付いたようにからからで、声が出なかった。