ーか、彼氏!?よりによって、なんでそんな嘘を…
「だいじょうぶ。嘘だって、言ってた。」
母の狼狽える様子を気の毒に思ったのか、慧は直ぐにケロリと笑う。
「僕も最初びっくりしたし、先生も信じてなさそうだったけど、僕はのってあげることにしたんだ。」
桃ゼリー、蜜柑ゼリー、グレープフルーツゼリーと合間にぶつぶつ呟きながら、並べ順にこだわる慧。
「のってあげるって…」
「ママが、こんな時間まで僕を迎えに来ないことは、今までになかったし、何かあったのかもしれないとは思ってた。だから、あの人が、彼氏って言うのは嘘にしても、ママが熱を出して寝込んでるって言うのは、嘘じゃない気がしたんだ。」
淡々と言う慧に、私はヒヤリと背筋が寒くなるのを感じた。
ー今回は良かったものの、もし嘘だったら危なかった。
やはり自分が倒れている暇なんかない。
もっと、自己管理をしっかり行って、二度とこんなことがないようにしなければならない。
私が迎えに行けないからと言って、代わりは誰もいないのだ。
慧には、私ひとりしか、いないのだ。
「ごめん。」
気づけば、慧に謝る自分がいた。
「だいじょうぶ。嘘だって、言ってた。」
母の狼狽える様子を気の毒に思ったのか、慧は直ぐにケロリと笑う。
「僕も最初びっくりしたし、先生も信じてなさそうだったけど、僕はのってあげることにしたんだ。」
桃ゼリー、蜜柑ゼリー、グレープフルーツゼリーと合間にぶつぶつ呟きながら、並べ順にこだわる慧。
「のってあげるって…」
「ママが、こんな時間まで僕を迎えに来ないことは、今までになかったし、何かあったのかもしれないとは思ってた。だから、あの人が、彼氏って言うのは嘘にしても、ママが熱を出して寝込んでるって言うのは、嘘じゃない気がしたんだ。」
淡々と言う慧に、私はヒヤリと背筋が寒くなるのを感じた。
ー今回は良かったものの、もし嘘だったら危なかった。
やはり自分が倒れている暇なんかない。
もっと、自己管理をしっかり行って、二度とこんなことがないようにしなければならない。
私が迎えに行けないからと言って、代わりは誰もいないのだ。
慧には、私ひとりしか、いないのだ。
「ごめん。」
気づけば、慧に謝る自分がいた。


