「…君の名前は?」 「僕の名前は…言わない」 そう言って、君は悪戯っぽく笑った。 「えーっ、いいじゃない、名前くらい教えてくれたって…」 「また逢えたら、その時教えるよ」 また、逢えたら…そんなの分からない。 逢えるかなんて分からないのに。 …でも私は賭けてみたくなった。 「分かった。また逢えた時ね、楽しみにしてるから…じゃあ、約束」 私は小指を差し出した。 きっとまた、逢えるよね――――