「わかったわかった」
「絶対わかってないでしょ」
今度は俺を疑いの目で見てくる自称“女神”。
「お前は頭がイカれてるんだな、今すぐ精神病院に……」
「ちっがぁ~う!!」
知っている精神病院に電話を掛けようとすると耐え兼ねたように遮った。
「私は本物の星の女神です!その証拠を見せることだってできるんですよ!!」
「ほう…」
みせてみろと腕を組むとなぜか勝ち誇ったようなふふんという顔をされた。
「でもどうしよっかな~?あなた、さっきから私のことバカにしてたしなぁ~」
「じゃあ、精神病院に…」
「ああ!ちょっと待った!」
早くしろよ。
「や、やりますよ…やればいいんでしょ、でもこれは絶っ対に他の人には言わないでくださいね!?見せるのは禁じられてるんですから!上にバレたら罰せられちゃう」
お前から言い出したんだろうが。
「じ、じゃあ、いきますよ」
そして自称“女神”は空に向かって手をかざし。
「星の聖霊達よ、我に力を」
と、なんとも痛い台詞…いや、呪文?を唱えた。
正直引いた。
物凄く引いた。
今時こんなことを言うバカな女もいるんだ…と。
シーン
「……なにも起こらないじゃないか」
「し!静かに」
自称“女神”が人差し指を唇につけたのとなにかが空で光ったのはほぼ同時だった。
「見て」
「………………………はぁ?」
目を凝らすと大量の流れ星が降ってくるのが見えた。
一つや二つではない。
それこそ夜空一面に流れ星の流星群。
「あれ?あなた驚かないんですね。もしかして驚きすぎて言葉が出ない…とか?」
「いや?別に冷めてるだけだ」
「そうですか……」
もうなにも喋らないようだったので部屋に戻ろうとすると慌てたように引き留められた。
「ここってどこですか?」
Wat?


