「いたたた…あれ?痛くない…」

「おい」

きょろきょろと首を降る女。

俺の“上で”。

「おい!下だ」

「ヘ?……きゃあああああ!?」

漸く俺の上から退いた女。

「ご、ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!お願いだから死なないで!!」

「………………」

猛烈に謝ってくる。

別に怒ってないんだが。

無口で無愛想なのは元からだし不機嫌そうに見えるのも生まれついての顔だ。

ついでに俺はまだ死んでない。

勝手に殺すな。

「つか、お前誰?」

いきなり空から落ちてきやがって。

俺じゃなかったら確実に死んでたぞ。

「あ、私はペガサス・レディゴット、正真正銘の女神です!!」

…………はい?

「そ、そんな可哀想なものを見るような目をしないでくださいよ~!!」

「いや、だって自分のことを女神とか…完璧痛い子だろ」

「ち、違いますって!本当の本当に女神なんですってば!!」

「………へぇ」

「いやだから!そんな哀れみを含んだ視線止めてくださいってば~!!」