「ペガサス・レディゴット!!」
「…ぁ…」
そこにいたのは息を切らしている少年。
ペガサスはこの少年を知っている。
なんせ自分を居候させてくれる命の恩人なのだから。
しかし、そこでペガサスは重大な問題に気が付いた。
「…あなたのお名前…なんでしたっけ?」
「………」
思えば、一度も聞いてない気がする。
感動的な再会場面でシリアスなムードなのにその一言で雰囲気をぶち壊しにする空気を読めない女、その名はペガサス・レディゴット。
「………はぁ」
そういえば言ってなかったような…。
「俺の名前は…星聖夜(ほしせいや)だ」
「星聖夜!」
星に因んだ名なので妙に親近感を感じるペガサス。
「では、私はせい様とお呼びしますので私のことはペガとお呼びください」
「いやだ」
これは即答。
当たり前だ。
せい様って……。
ペガなんて死んでも言いたくない。
「な、なんでですか~!」
「嫌なものはいやだ」
ギャーギャー騒ぐペガサスを軽くあしらう俺。
しかし結局は…………。
「せい様♪」
「…ペガ…」
となるのであった。


