今日はクリスマス。

世の恋人達が浮き足立つ聖なる夜。

しかし俺には恋人もいなけりゃ一緒にクリスマスを祝う家族とやらもない。

要するに淋しい独り身ってわけだ。

淋しいなんてこれっぽっちもおもっちゃいねぇけど。

バルコニーに出て一人、夜空を眺める。

空は満天の星空。

静かに見上げていたら。

キラッ

なにかが光った。

「……ん?」

なんだあれ。

流れ星か?

流れ星なんて16年間生きてきた中で一度もみたことがない俺は流れ星が流れてる間に願い事を3回声に出さずに願うことができたら願い事が叶うとか信じちゃいねぇし、そもそもあんな光りの速さの間に3回も願い事を願うなんて無理だろとか思っちゃうタイプだから“どうせ花火かなにかだろ”と思っていた。

しかしその光りはだんだん俺のほうに近付いてくる。

「…………は?」

ヒュゥゥ

「きゃあ!?」

ドシン