いじわるで優しい君へ

帰りのホームルームが終わって、掃除の時間になった。掃除場所にいこうと思ったら、テニス部の部長(3年生はもう引退しちゃったから、同級生)でもあり、クラスメイトでもある折山竜也(おりやまりゅうや)くんに声をかけられた。

「あっ、石関(いしぜき)ちょっとあとで話があるから。」

「なに?」

「いや、あとで。」
そういって、折山くんは、掃除場所にいってしまった。なんだったんだろう?まぁいっか!そう思って、私は掃除場所に行った。

掃除も終わって、帰る時間に折山くんのもとにいった。
「さっきの話って?」

「あー…えっと…」

折山くんがなにかを言おうとしたら、クラスメイトが、
「おーい!えっ!?なになに?告白!?」
とからかってきた。そんなわけないのに…
折山くんがかわいそうだよ…

「また、今度言うや。」

そういって、折山くんは大きなため息をついて、いってしまった。なんだったんだろう?まぁ、いっか!帰ろー!

「菜々花ー!かえろー!」

「うん!」

その日はなにも考えずに寝ることにした。