次の日、学校に行くと翔亜くんがドアのところにいて、びっくりした。

友達と話してたから、その隙に教室に入った。横を通るとき、なにか言われるかなって思ったけど、なにもいわれなかった。

「あっ!花奈おはよー!」

「菜々花、おはよー!」

自分の机にバッグをおいて、菜々花の席にかけよった。

「で、花奈?」

「なにー?」

「いや、なにー?じゃないでしょ。告白!どーすんの?」

「えっ!う~ん…」

「私的にはおすすめしないけど」

そりゃあ、そーだよね…翔亜くんは、菜々花の元カレだし…菜々花はふられたらしくて、数日落ち込んでたけど、あっという間にふりきれてる。

しかも、向こうからふったのに、もう一回告白してきたらしい…もちろん、菜々花は断ったらしいんだけど、やっぱり親友の元カレっていうのと、女たらしで有名で付き合ってることとかすぐにばれちゃう人だから、付き合うのは少し抵抗がある。

「あっ、花奈が好きなら別に私のこと気にしなくていいからね!」

花奈は私にそう言ってくれた。その事は確かに気にしてたんだけど、そもそも翔亜くんのことは好きじゃないし…

菜々花にそういうと、
「そーかー…なら、断るの?」

「そういうことになるのかな?」

そんな話を昼休みにもして、1日が終わった。昨日、翔亜くんには、少し考えさせてくださいって送ったから少しの間はへーきだよね!と思ってたら、翔亜くんからメールがきていた。

『もう、待てないんだけど。返事きかせて?』

…えっ!今!?今なの!?どーしよー…でも、 自分のほんとの気持ち言わなきゃだよね!

「翔亜くんのことは、ずっと友達だとおもってたから、今は付き合えないです…」

送信!…あれ?なんか、涙出てきちゃった…なんでだろ?

あー…そっかふられるのが辛いこと、よくわかってるからかな…

私は小学校のときに好きなひとがいて、おもいきって告白したんだけど、あっけなくふられてしまった。その時は笑顔でいれたんだけど、家に帰って一人になると、涙が、とまらなくなった。

それから、私は好きなひとがいても、絶対に告白しないと誓った。

翔亜くんは、たくさん告白してて、何回かふられたことがあって、慣れてるかもしれないけど、それでも本当に好きなひとにふられる悲しさはよくわかった。

すると、すぐに返事がきた。

『そっか…だと思った。でも、今はってことはこれから先期待していいってことだよね?』

えっ!そーなの?そういうことなの!?う~ん…まぁ、いいかな…翔亜くんのことだし、すぐに好きなひとできるよね!

私は、うん!とだけ返事をして、すぐにねた。