宇宙の星

母親の背中からの景色はーーーーいつもと違っていた。

小さい頃背が低かった俺の目に映る景色は、夏の日差しで鉄板のように熱くなるアスファルトと草むらしか目には映らなかったーーーーーーーでも。

母親の背中からの景色はまた違った。

いつも見えなかった景色、遠くの建物、俺はひどく感動した。その時の俺には別の世界に感じた。

別の世界ーーーー高3になった俺にも今ひとつだけある。